消費税の呪い―日本のデモクラシーが危ない (カッパ・ビジネス)
本, 小室 直樹
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消費税の呪い―日本のデモクラシーが危ない (カッパ・ビジネス) pdfダウンロード - 税制の話はほんの少し、いつもの社会批判ことに大学を愚の骨頂とする教育制度批判が大半。民主主義＝デモクラシーの反対は軍国主義や独裁制ではなく神政＝テオクラシーであるという指摘は重要かもしれない。中曽根売上税の失敗（自民議員だった鳩山邦夫は公然と党議に反対し雪崩を打って瓦解するきっかけとなった）に学んで竹下登はさまざまに工夫した。欠陥があれば徹底的に討議するしか無いのが民主主義だろうが。
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この本は平成元年７月に出版された。当時の消費税が導入されたときの経緯を説明し、竹下首相と自民党と大蔵省が、何がなんでも消費税制を入れてしまえばよいという考えから、税金をごまかせない伝票方式を採用せず、帳簿方式を採用し、そして納税者番号制度を導入すべきだったのに採用しなかった。それによって何が生じたかというと、消費税のネコババと徴税の不公平であると著者はいう。この消費税導入の話が国民の間で十分議論されずに採用されたことにデモクラシーの危機を感じるといい、その後近代デモクラシーについて歴史を交えての解説がなされる。最後は教育論にまで発展して一貫性を欠く印象は否めないが、普遍的なテーマを面白くかつ易しく書いてあるので、２５年を経た今でも読んで面白いし古臭さを感じない。
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